ICT機器が「クレーン現象」を超える 〈世界の療育室から〉カナダ・バンクーバーで作業療法ボランティア

今日の療育には、言葉を発しない小学生の子が来ていました。大好きなポテトチップスをおやつにもらって、大きなブランコに座りながらポリポリ。

いつも1回だけおかわりをもらえます。そこで今日も1皿食べ終えた後、自閉症の子どもによく見られる「クレーン現象」(大人の手をつかんで欲しいものの所まで引っ張っていって「ください」という意思を伝える行動)でおかわりを求めていました。

 

しかし、このクレーン現象、伝えられる内容には限りがあります。「これがほしい」「ここを開けて」といったシンプルな内容しか伝えられないことが多く、もう少し細かいことになると大人がそのメッセージを理解しきれず、子どもにフラストレーションが溜まることもあります。

 

そこでこの子の家庭が導入していたのが、iPadのコミュニケーション支援アプリ。

 

 

これのおかげでクレーン現象では伝えきれなかったことも伝えられるようになり、コミュニケーションの幅が広がったそうです。同時に子どもの「伝わらないストレス」を軽減させ、日々の生活を送る上での安定した精神状態を築くことができるでしょう。

日本でも導入している家庭はあると思いますが、療育センターや保育所等ではまだあまり目にすることがありません。子どもの育ちの可能性を拡げるテクノロジーは、ぜひ積極的に利用すべきですね。

 

 

 

おまけ。

 

テクノロジーとは無関係ですが、今日、人気だったおもちゃがこちら。

 

 

髪の毛が・・・

 

伸びます。

 

ところてん的な仕組みでカラー粘土を頭の中から押し出すのですが、気持ち悪くて子どもに大人気です。(笑)