〈外国人の子ども・保護者と関わるときに大切なこと〉愛知県多文化共生推進室

愛知県は『プレスクール実施マニュアル』(2009年)を作成普及するなど、外国にルーツをもつ子どもの教育については、先進的な地域と言われています。

 

その愛知県が「大切なこと」として第一人者の愛知淑徳大・松本一子先生に語っていただいた講演2本を含む、説明会の全記録です。(2017/03/23 あいち国際プラザ2階アイリスルーム)

 

「ぜひプレスクール、そしてそれ以前の0-5歳児の日本語学習を始めとしたサポートを、地域でもっと!」という先生の熱いお気持ちが伝わってくる会でした。

 

 

1.乳幼児期における言語習得に大切なポイント

松本一子さん(愛知淑徳大学非常勤講師)

日本で子育てする外国人の親がとても増えている。日本生まれの子が増えているなかで、プレスクールという小学校就学前の短期間のサポートではまだ手が届いていない、追いついていないという現状があった。

 

松本一子さん

出典:http://nywcabunka2013.blog.fc2.com/blog-date-201311.html

 

日本生まれの子を対象にしっかりと情報提供する、親だけでなく、その保護者に関わる地域の日本語教室だとか、あるいは母子手帳を渡す機関、健診に関わる方、幼保園、そういった方々にも知っておいていただきたい、共有しなければならない情報がある。そのことを話したい。

 

4つの事例

1.保育園の時に世話好きで日本語が上手だった子が、小学生での成績が思わしくない。(生活言語力と学習言語力の違い)保育園の保育士さんの話より。

 

2.日本生まれの生徒が伸び悩んでいて、小学校の4-5年生で来日した生徒に追い越されている(学力の問題)

 

3.「日本人と同じ名前がいい、日本人になりたい。」(アイデンティティの揺らぎ)大学生で外国にルーツをもつ方々にも関わっているが、高校生の後半から大学生にかけてはじめて自分のカタカナの入った名前を公にすることができるようになった、という例もある。

 

4.親がポルトガル語で話すと子どもが日本語で返事をする。そのうちに親が話すポルトガル語がわからなくなる。一方、子どもの日本語を親は理解できない。(母語喪失、共通の言語がない。)日本生まれの子が豊田市ではブラジル人では70%を超え、フィリピン人でも20%以上となってきて、確実に増えてきている。

 

様々な歴史があるカナダ等で研究を続けていらっしゃる方々の経験(*)があるので、そういったものを全部合わせて考えると、日本語が母語の家庭で育っていくのとは違う、気をつけなければならないポイントがあるのではないか、と考える。

 

 

(*筆者注:例えば以下の著作や論文などがあります。)

 

中島 和子『完全改訂版 バイリンガル教育の方法』(2016年)

 

中島 和子『マルチリンガル教育への招待―言語資源としての外国人・日本人年少者』(2010年)

 

トロント補習授業校 日英作文力の実態 ─バイリテラル育成の観点から─
トロント大学名誉教授 中島和子先生

 

鈴木 崇夫『言語的マイノリティ児童の学習言語(英語・継承語)を育てるカナダの公立小学校の実態‐エスニック・マイノリティの活力、児童の心理的要因、バイリンガル作文力に焦点をあてて』(2013年)

 

 

外国ルーツの子の子育てで気をつけるべきポイント

1.覚えたての言語を使って、年齢相応の学力も身に着けなければならない。ある事例でいうと、保育園で遊んでいたときの言葉とは違う小学校での語彙で混乱する。例えば、

 

先生「これから、えん、について勉強します」

 

と言ったとき、

 

子ども「えんって、お金の円?」

 

と思っていたら、ほんとうは図形の円だった。それに気づいた時にはすでに授業の大事な説明は終わっていた。そういった状況にいる子どもたちに注意して、きめ細やかに目をかけていかなければならない。

 

 

2.日常会話の言語力と、学習言語とは、明らかに違う。

 

 

3.日本人と同じ対応でついていける子とみなされていた子が、小学2年、3年となっていくにつれ、だんだん「取り出し日本語サポートが必要では?」という状態になってくることがある。小学1年生の時に分からないままにしていて、中学生になって100点満点でやっと2桁、1桁(10点以下)のときもある、という子たちがどうやって受験に対応していくか。

 

親「保育園にあずけていれば日本語は大丈夫」

 

保育士「家で母語を話しているから大丈夫」

 

しかし、全体としてその子どもの言語力を把握している人がいない状態。土台になる言語がない状態で、2つめの言語を学習する子どもたちは、非常に困難を極める。考える力と言葉というのは一体なので、いろんな語彙でもって親が子どもに語りかける、という環境もないまま、2つ目の言語での小学校生活に突入してしまう。しかしそのことに親も気づいていない、ということが問題ではないか。

 

 

4.文字と繋がる絵本の読み聞かせ。想像力とも繋がる。

中島和子先生がおっしゃっている、「保護者は家庭で子どもにいちばん自信のある言語で話して」。人で言葉を分ける(例:ブラジル人父はポルトガル語で、日本人母は日本語で。それぞれ片言の言葉で話さない)や、場所で分ける(学校では日本語、家庭ではポルトガル語、など)。言語を混ぜて話すべきではないできるだけ早い時期にこうした情報提供をすべきではないか。

 

保健師や幼保園・学校の先生など保護者に関わる担当者が、言語習得に関わる知識をもって接するのが必要ではないか。それが今年度に事業(単年度ではあるが)を受託された5団体がつくられた事業の報告にもある。それぞれの立場で少しずつでも進めていただければありがたい。

 

2.事例報告−1 NPO法人みらい(知立市)

オチさや香さん(代表理事)

講座とイベントあわせて6回開催した。

 

第1回 子どもの発達にあった遊び&育児相談 日本語講座「テーマ:保育園・幼稚園」

地域の保育園の園長先生をお招きして、遊びを行った。講師が園長だったこともあり、「幼稚園と保育園の違い?」「申込みはどうやって?」などのテーマで実施。就園しないまま小学校就学する子どももいる。秋に翌年の申込みをすることを知らず、待機になってしまったというケースもある。

 

第2回 昭和児童センター「アイアイ教室」体験 日本語講座「テーマ:子どもと遊べる日本語」

イマイチ敷居が高く感じるのか、児童センターになかなか連れていけないお母さんたちが多かった。この児童センターで自由遊びなどを行った。

 

第3回 ベビーマッサージ&リズム遊びpart1 日本語講座「テーマ:子どもの発達&育児グッズ」

0歳の子が多かった。

 

第4回 ベビーマッサージ&リズム遊びpart2 日本語講座「テーマ:病気のときに使う日本語」

愛知医科大学の学生たちにもロールプレイをして手伝ってもらった。保護者からは「機嫌」という言葉の意味や、消防と救急の電話番号が同じということを知らなかった、との意見が出た。

 

イベント「妊婦さんとママのためのリラックスヨガ&子どものことばを考える教室」

実際には妊婦の参加はなかったが、0-6歳の子をもつ親が参加した。

 

勉強会 小島祥美先生(愛知淑徳大学准教授)を招いてのお話

「父母の母語がそれぞれ違うんですが」という悩みや、「子どもには日本語、英語、タガログ語を混ぜて使うが、コミュケーションをとることが大事と思っているので、それでいいですよね?」という親の意見もあった。

 

「外国にルーツをもつ子どものことばを考える」松本一子先生(有識者アドバイス公開ヒアリング)

私たち多くの日本人は日本のみの文化で育ってきた人が多いので、保育士・保健師が、どうアドバイスしどう接したらいいのか困っている。

 

リーフレット『こどものことば どうする?』

中島先生、松本先生が著書などでおっしゃっていることをできるだけわかりやすくコンパクトにまとめた。それを5言語で作成。中でも日本語版を一番多く刷った。保育士・保健師の皆さんに多く読んでもらいたいと思ったので。

 

 

日本語版ダウンロード:(3MBほどあります)

http://www.kurobe-c.tym.ed.jp/wp-content/uploads/2016/12/1-Japanese.pdf

 

また、以下から6言語それぞれをダウンロードいただけます。

「こどものことば どうする?」 日本語

「こどものことば どうする?」 英語

「こどものことば どうする?」 ポルトガル語

「こどものことば どうする?」 スペイン語

「こどものことば どうする?」 中国語

「こどものことば どうする?」 タガログ語

 

参照:https://www.pref.aichi.jp/soshiki/tabunka/kosodate-nihongo.html

 

 

通訳者の存在について

通訳さんは言葉を訳することだけでなく、その国の人たちを繋げ、その心もつなげるような役割もとってくれる。一方、通訳さんのいない言語を使う保護者の参加は得られなかったので、その点の配慮は今後必要と感じる。ママ友が作りにくく孤立している保護者もみられる。

 

 

3.事例報告−2 NPO法人希望の光(豊田市)

山家ヤスエさん

(日本語事務/保見団地で育ったブラジルルーツの2歳児を育てるママ)

 

Facebookでの集客

呼びかけたい対象の方々のもっとも使用頻度が高いと想定されたFacebookでページを作成し、必要な情報をどんどん投稿。平均動画再生回数でいうと、平均2,000回、最高7,000回。リーチ数でも延べ10万を超え、シェアも3500回に至った。Facebookグループ 〈SOS Mamães no Japão〉には15000人以上のユーザーがいる。そこに例えば、離乳食の作り方のレシピ動画を投稿。とてもよく見られた。

 

 

 

開催した講座

【言語聴覚学】

  • ブラジル人の言語聴覚士を呼んで、講演。ポルトガル語習得のコツ。
  • 豊田市のこども発達センターの先生を呼んで、どういう働きかけがよいかのお話を聞いた。

 

【教育・バイリンガル教育】

  • ヒガシ・リカ先生 ブラジル人学校教育コーディネーター
  • 鈴木先生 名古屋大学国際言語センター
  • 小野則子先生 おむすびころりん愛知  読み聞かせ
  • 松本一子先生

 

【心理学】

  • 名古屋鑑別所 子どもの成長に合わせた親の接し方
  • ヒガシ・リカ先生 アイデンティティの揺れ。日本語しかしゃべれないけど日本人ではない、など。どうやったら親は子どもの心のクライシスに気づいてあげられるか。

 

 

以上の講演の他にも、イベント等の様々な取り組みを行った。
10月はブラジルの子どもの日なので、シュラスコを焼いてもらったりもした。
場をしきってくれている親たちを見て、子どもも親をかっこいいなとおもってくれたのではないか。

12月のクリスマスイベントでは、子どもに日本語の歌をうたってもらった。そこで子どもが頑張っている姿、社会に参画していく姿を見てもらえたのでは。

今回の事業を通して感じたのは、大切なのは結局、親子間のコミュケーション

子どもたちが日本とブラジルの架け橋になる・社会に参加していくという主旨の歌をうたったとき、親の目には涙。そんな子どもの姿にまさるメッセージはないんだなと感じた。

 

【課題】

  • 中学校卒業を目前に控えている子たち。どう支えていけばいいか。
  • 資料説明(リーフレット、講演資料クリップどめ5枚)

 

質疑応答

Q シェイクハンズ 斎藤さん

イベント時、「この人に来てほしい」という人にこそなかなか来てもらえない。どうしたらいいかと悩むが。お話をお聞かせ願いたい。

A オチさん

どうしたら来てもらえるか、から、どういう情報を提供できるか、を考えるようになった。また、保育士や保健師から言われたことは印象に残るだろうから、そういった方々の口から話してもらうよう工夫した。

A 山家さん

全ての情報を英語にして配布し、伝える努力をした。また、すごく動画に力を入れた。その動画は今でも見られるので、どんどん見てほしい。今後も追加していく予定。

 

 

Q 大府市 鈴木さん

月1回、外国人児童生徒向けの学習支援教室をしているが、保護者から「うちの子は勉強できますか?」ときかれて、正直に「このままでは中学ではやっていけない」と言えなかった。どう言えば?

A 松本先生

なにかその子ができることを見つけて(入試は無理ですよ、ではなくて)、認めて差し上げて、そのうえで目標に向かってまだやるべきことはこれだけあると伝えてはどうか。

 

 

Q 事務局

保健師を集めてのイベントはどう開催したか?

A みらい オチさん

愛知医科大学の坂本教授とは以前から協働関係を築いていた。また市の担当課とも協力しながら、市の保健センターを会場にしながらイベントを開催することができた。

 

 

Q 会場の方

いろんな人が垣根を超えて繋がっていく。それぞれの立場の方が得るものがあったんだなと感じた。関係性はきっと変わるのだ、と思う。

 

 

第2部 プレスクールについて

松本一子先生(愛知淑徳大学非常勤講師)

愛知県プレスクール実施マニュアルをぜひダウンロードして読んでいただきたい。外国にルーツのある子どもの小学校に入るまでの生育歴は様々だった。親も、学校の先生も、とまどう。

ある校長先生は、

「プレスクールをやってもらえる前は、一人の子どもが落ち着いて教室にいられるようになるまでに1学期間かかるようなこともあった。しかし、プレスクールが始まってからは、子どもたちは入学当日から教室に落ち着いていられるようになった。」

 

モデル事業を経て実施マニュアルができ、その後、県費から市費でやるべきだということでそういう予算がつき、今は15市がプレスクールを実施可能なところまできている

 

では、プレスクールをやったら、順調に小学校、中学校、高校と進学していけるのか、というと、そこまで長期的展望を描けてはいない

 

長いと思われる蟹江でも通年で週1回、少ないところでは入学直前に5回、など。長くて1年間というなかで、成果がどこまで出ているかというと、「親が比較的安心して学校に送り出せる」、という程度に留まっている。

 

しかし、0-5(年中)歳までの時期に、子どもの力を引き出すという取り組みがいかに必要か、ということで、前半の事例報告をお聞きした。

 

資料1 愛知県外国人児童生徒数

いかに愛知で外国人児童生徒が増えているか。

 

日本生まれの子が伸び悩んでいる、もっと力を引き出せるはずなのに、という子が多いのは確か。集住地域では、進学率を十数年調べて公表し続けているところもある。

 

ここ10年くらいは、80%をずっと超えている。90%を超えた年もある。とても頑張っている。

 

山家さんのように、3歳で来日して、大学院まで出て、いまこうしてNPOで働かれている。こういうロールモデルになる人がどんどん出てきている。

 

しかし、本来なれるはずなのに、そういうふうになれていない人たちもたくさんいる。

 

もっとプレスクールも、子育て日本語事業も、どんどん広がって、子どもたちがのびのび育っていけるようになればと願う。

 

資料2 諸外国の教育制度の比較

外国にルーツをもつ子どもたちには、どういった困り感があるのか?

 

  • 教育制度(就学年齢基準日)の違いによって、日本人にはありえない飛び級を無理強いしてしまう例もある。しかし、その点に関しては文科省も配慮してその子にとって適正な学年に入れるような制度もある。
  • ブラジルは公立の学校は給食費が無料。従って、日本の給食費に疑問をもつ。
  • 集団登校のない国の親。
  • 学校の掃除は業者がやることが当たり前の国の親。

 

こうした文化・制度の違いをなるべく早い段階で親に知らせるということが必要。

 

15市町のプレスクールの情報は、県の多文化共生推進室がとりまとめて、データをもっている。

2009年作成の『実施マニュアル』。今は2017年ですので、実際に経験を積んでいる市町がたくさんある。そういうところのプレスクールに見学に行っていただいたりして、実は組織ではなく個人レベルでもプレスクールは始められると思う。

 

実際、個人レベルで始めた活動を市が引き取ってやっている例もある。教材として、(資料2の下)「たのしい1年生」「1年生になるまえに入学の手引」など。

 

 

プレスクールをやりたいけど、何から手をつけていいか分からないという方は、既に経験を積んでいる団体に行ったり、例えば豊橋の団体のサイトには語彙調査のための100語のプリントがダウンロードできる。こうした方法をぜひ活用して、一人でも多くの子どもが困らないようにできれば。

 

 

知立方式

既存の資源をつかった「これはいい」という取り組みを紹介したい。個人的には知立方式(愛知県知立市の方式)と呼んでいる。

 

小学生など対象のプレクラス(早期適応教室)に、プレスクールの子たちが通うという方式。そうすると、あたらしい場所を設置しなくていいし、あたらしい先生を雇う必要もない。

 

今年から愛知県瀬戸市もこの方法をとり始めたそう。できるところから増やしていただけるといいのかなと思う。

 

既に、今始めたとしても、完全にゼロからのスタートということにはならない。色々な情報や資源、アイデアがある。
どんどん広がってほしいと思う。

 

小牧市国際交流協会「プレスクール実施報告」

市内の外国籍園児は8%。全年齢の人口比率と比べても多い。

 

プレスクール事業は、住友理工から寄付をいただいて、小牧市シティプロモーション課とも連携して実施している。

 

参加した子どもは約60名。昨年はフィリピン人の数が最多だったが、今年はブラジル人が30名以上で最多。

 

私たちが注目しているのは、どこに住んでいるかということ。集住地域の保育園にヒアリングをして、その人数に従って指導員さんを配置する。

 

【内容】

①小学校での基本的マナーを身につける

②ひらがななどの基礎的学習

③日本語でのコミュケーション能力の向上

④保護者に対する日本の小学校への理解を促す

 

【朝倉さん(指導員)】

指導員の養成講座をもっている。

インターネットなどで日本語の知識を得ることはできるが、育むということは人によってしかできない。手から手へ、心から心へ。

生活言語と学習言語には必ずしも相関関係があるわけではないことが、この5年間の語彙調査を経て分かってきた。

 

【課題】

1.レベル差

参加人数が多く総数50人を超えており、3ヶ所で実施し、多い園だと20人以上いる。ゼロゼロ初級から日本生まれの日本語が達者な子まで。指導員の数が不足している。

 

2.たった10回しか開けない。来年度はあと3回増やしてみようと。ひらがなや数字を定着させてやりたいが、そこまで至らない。

 

3.親の参加度

プレスクールの時間に、熱心な方もいる一方、スマホをいじっておしゃべりしたり、中には子どもを置いて帰ってしまう方も。

 

4.子どもがどこにいるか

個人情報の壁がある。ずっと課題と言い続けているが。

 

5.発達障害

気になることがある子に検査を受けてもらって療育手帳をもらい、適切な支援を受けられるようになったという例もあった。

インクルーシブ教育の視点を加えてプレスクールを実施してまいりたい。

 

【Q&A】

Q 江南市国際交流協会の方

プレスクールをなんとかほそぼそやっているが、1番の問題が人件費。
住友理工からの寄付ということについて教えて欲しい。

A 小牧市国際交流協会

住友理工から100万円。
ジュニア海外派遣という海外旅行費支援を以前からもらっていたそうですが、それが海外旅行費より地域にいる外国にルーツのある子どもにもっと使われればということで、プレスクールにいただけることになった。
補助者が時給1,000円、メイン指導員(前に立つ人)2,000円。

 

Q

日本在住のブラジル人と、ブラジル在住のブラジル人。前者のほうが発達障害の発現率が高い。いま、ブラジル大使館が原因を調べているようだが、先生方はどうお考えか。

A 朝倉先生

言葉が違うことで正確な検査結果が得られず、発達障害と言われた例が浜松であった。
鉛筆を何回やってももてない、点線をなぞってもすぐにはみ出す、1分と座っていられない。そういう様子が見られて初めて検査に至るようになるようにしたらいいと思うが、私は、言語の違いによって本来は障害ではないのにそのような診断をされている例も少なくないのではと思っている。

 

愛知県の来年度事業について(県多文化共生推進室)

プレスクールは15ヶ所と拡がり、全国的にも知られるようになってきている。その流れは維持しつつ、今後、「多文化子育てサークルによる言語習得促進事業(案)」というかたちで事業を進めたいと議論している。

 

 

 

 

“〈外国人の子ども・保護者と関わるときに大切なこと〉愛知県多文化共生推進室” への2件の返信

  1. はじめまして
    鈴木庸子と申します。バイリンガル・マルチリンガル子どもネットの事務局で、松本先生には以前からお世話になっています。
    お尋ねしたいことは、こちらに紹介してくださっている「こどものことばどうする?」について興味がありますが、このリーフレットおよび日本語以外の言語の版をダウンロードできる、公式のサイトがあったら、教えてくださいませんか。また、山田さんのこのページを、私が作っているポータルサイトからリンクさせていただいてもよいでしょうか。
    harmonica.cld です。

    1. 鈴木庸子先生

      はじめまして。
      メッセージをいただきましてありがとうございます。
      先日のICUでのBMネットの大会は大変勉強になりました。ありがとうございました。

      1.「こどものことばどうする?」6言語版について
      https://www.pref.aichi.jp/soshiki/tabunka/kosodate-nihongo.html
      こちらの愛知県庁のページの「特定非営利活動法人みらい(知立市)」さんの欄から、6言語のバージョンをそれぞれダウンロードいただけます。(ただし元データではなく、紙をスキャンしたもののようです。)
      もし元データがご入用でしたら、NPOみらいの代表・越智さんにお尋ねしてみますので、お知らせ下さい。

      なお、私のWEBサイトからもダウンロード出来るようにいたしましたので、必要があればご活用ください。(県庁のサイトだとPDFが横向きになってしまっていますが、こちらは縦に直してあります。)
      http://yamadatakuji.org/2017/03/24/217/#i-3 (ページに遷移後、少し下にスクロール)

      2.harmonica.cld からのリンクについて
      ぜひリンクしていただきますよう、よろしくお願いいたします。

      今後、私は主に東京で、幼児のマルチリンガル教育や、多文化保育について、発信・活動を展開していこうと考えています。
      「多文化保育イニシアティブ」という活動を始め、主にオンライン上での発信や、研究者の方へのご協力などをさせていただいております。

      WEB http://tabunkahoiku.org/
      Twitter https://twitter.com/tabunkahoiku
      Facebook https://www.facebook.com/tabunkahoiku/

      ぜひとも引き続き勉強をさせていただき、また鈴木先生には一度お目にかかってお話をうかがえればと存じます。
      今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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