【悲報】カナダ・トロントのバックパッカーズ・ホステルに滞在中、大量の貴重品が盗難に遭いました・・。
盗まれたのは、PC(MacBookAir)・iPad・現金約3万円・その他もろもろ…。被害額は金銭換算して15万円以上。
もう唖然でした、これだけ一気に盗まれたら。
ということで、その時の経験をもとに、同じような盗難被害にあった人に向けて対処方法をお伝えしたいと思います。
経るべき4つのステップは、これ!
- 現場の写真を撮る
- ホテルのフロントへ知らせる
- 警察へ届け出る(ポリス・リポート取得)
- 保険会社へ保険金請求
1. 現場の写真を撮る
何はともあれ、現場の写真をおさえましょう。
盗難発覚のすぐあとは、気が動転しているものです。
発見時刻とか、現場の状況とか、1つずつ確認して正確に記憶できる自信がありますか?きっと難しいと思います。
スマホで写真を撮れば撮影時刻が残りますし、
さらに言えば、写真はとにかく強力な証拠能力を持つことが多いです。
あとで保険会社とのやり取りでこじれた場合、
「撮ってて良かった〜」と思うか、
「あとの祭り・・」と悔しがるか。
今しか撮れない写真は、今撮っておきましょう。
そうでなくとも、現地のホテルや警察とは英語(現地語)でのやり取りが求められます。語学がかなり得意な方以外は、うまく説明できないかもしれません。そんなとき現場の写真があれば、なにかと助かるかもしれませんしね。
盗まれたものの写真はもちろん撮れませんが、その状況をとりあえず撮っておきます。
私の場合は、ロッカーに鍵をかけて入れていたところ、鍵が取り外され、中身がほとんどなくなっていました。
実はこのとき、相部屋だった2人の旅行者も、同じくロッカーに入れていたパソコンやハードディスクなどを盗まれていました。
南京錠を切ってしまえるニッパーをもって忍び込んできた、プロ空き巣みたいな人の犯行と思われますね・・。
下の写真にある窓から忍び込んできたのかもしれません。
わかりませんが、とりあえず部屋の様子も撮影。
2. ホテルのフロントへ知らせる
ホテルで盗難に遭ったら、ホテルのフロントへ知らせましょう。
現場の確認や、警察への通報の手伝いをしてくれるはずです。
さらには、あとで第三者としての「証人」になってもらえる可能性もあるからです。保険会社は保険金詐欺に目を光らせています。
後述する「警察の証明書」が時間の関係で取得できなかったりした場合、「証人」がいなければ、最悪の場合は保険金がおりないことも考えられます。
とにかく味方をたくさん作りましょう!という話ですね。
ただし、ホテルに盗難に関して文句を言っても、なにか補償してもらえるとかそういったことは基本的にありません・・。
ちょっとカードで隠れていて見えませんが、こんな標示がフロントや廊下にあることが多いと思います。
「貴重品は鍵をかけてロッカーへ。ただし当ホテルでは紛失の責任は負えません。」
みたいなことが書かれています。
ちなみに。
私のケースでは、私を含めて3人が同時に被害にあいました。
なので、他の被害者の人と連絡先(Facebook)を交換しておきました。
これも仲間を増やす一つの方法ですね。
あとで証人として力を発揮してくれる可能性もありますし・・。
3. 警察へ届け出る(ポリス・リポート)
これが肝心です。
保険金請求のためには、警察が発行する盗難証明書「ポリス・リポート」が必要になってきます。
(それがどうしても取得できない場合は、上述のとおりホテルフロントのような第三者証人を立てる必要が出てきますが、やや面倒かもしれません。)
ただし、日本で言うところの「110番」にあたる「911」に電話をかけても、相手にしてもらえないことがあります。
911は緊急用の電話番号。
一方、盗難は緊急の事件ではない、とのこと。
「えっ、そうなの?」とさらにがっかりした気分にさせられますが、気を取り直して、緊急ではない警察の番号(トロントの場合:416-808-2222)に電話をしてみます。
すると、こんなことになりました。
私 「ホテルで盗難の被害にあったのですが」
警察 「盗難届は、インターネットを通して自分でやってください。」
私 「え・・。現場には来ないんですか?」
警察 「え? 行きませんよ」
私 「え?」
「いちど盗まれたものはもう返ってこない、タイムゴーズバイ、ケセラセラ」みたいな達観が、カナダ人には常識として染み付いているようです。
同じ被害者にイタリアからの旅行者もいたのですが、あの陽気で有名なイタリアンでさえ、「はぁ!?なんで来ないの?」って怒ってましたけどねぇ。
カナダの警察署に行ったらきっと、「盗難は、残念だけど、しょうがない」みたいなノボリが、はたはたと風になびいているのでしょう。
ここまで来ると、だんだん「まぁ、もういいか。怒ったほうが損だな」という気になってくるのが不思議です。
さて、とは言え気を取り直して、ホテルのパソコンを借りてネットで被害届の提出をします。
トロント市警の場合:
https://www.torontopolice.on.ca/core/theft_under.php
英語でいろいろ書かなければならないのですが、ホテルのフロントのひとに手伝ってもらったりしながら、なんとか書き進めていきます。
具体的説明の部分は、こんな感じで記述しました。
The declared stuffs were stolen from a LOCKED locker in the hotel. The lock was broken I guess, it was gone. I left the room in the morning around 9 am and came back 9 pm. At the time when I came back there, I didn’t notice because it was dark. But I didn’t turn on the light because someone slept. About 1 to 2 hours later, 2 other roommates came back and noticed it and told me. Their stuffs were stolen as well like a laptop or a bag. Some our stuffs were stolen but my passport and other credit cards were left.
そして、とりあえず提出したリポートが印刷できるようになるので、PDFで保存しておきます。
(一部のみ表示)
すると、翌日、警察から1−2点確認をするための電話がかかってきました。
そして・・それだけ。
ほんとうに現場検証もなく、盗難証明書(ポリス・リポート)のPDFファイルがメールで送られてきました。
(一部のみ表示)
これでいいのかわかりませんが、これ以上どうしようもないので、受け取るしかありません。
4. 保険会社へ保険金請求
さいごに、保険会社へ連絡をします。
ご自分の加入した保険がどんな内容だったか、調べてみましょう。
ちなみに、保険に入っていなかったとしても、クレジットカードに無料で自動付帯されている海外旅行保険が適用されるかもしれませんので、もっているクレジットカードをすべて調べてみましょう。
わたしはAIUの海外旅行保険に入っていたので、調べてみたところ、こんな条件でした。
携行品
保険金をお支払いする場合:
旅行行程中に携行品(※)が盗難・破損・火災などの偶然な事故にあって損害を受けたとき。
(※)携行品とは、被保険者が所有または旅行開始前にその旅行のために他人から無償で借り、かつ携行するカメラ、カバン、衣類などの身の回り品をいいます。ただし、現金、小切手、クレジットカード、定期券、義歯、コンタクトレンズ、各種書類、データ・ソフトウェアなどの無体物、サーフィンなどの運動を行うための用具、仕事のためだけに使用する物、居住施設内(一戸建住宅の場合はその敷地内)の物、別送品などは含みません。
お支払いする保険金:
携行品1つ(1点、1組または1対)あたり10万円を限度として損害額(※)をお支払いします。
※損害額とは、修理費または購入費から減価償却した金額のいずれか低い方をいいます。
[注1]乗車券・航空券などは、事故後に支出した費用で合計5万円を限度とします。
[注2]お支払いする保険金の総額は、携行品損害保険金額をもって保険期間(保険のご契約期間)中の限度とします。ただし、携行品損害保険金額が30万円を超える契約の場合は、盗難、強盗および航空機寄託手荷物不着による損害については、30万円を保険期間中の限度とします。
[注3]旅券については、その再発給または渡航書発給の費用(領事官に納付した発給手数料、事故地から最寄りの在外公館所在地までの交通費、および同地におけるホテル客室料などをいいます。)を1回の事故につき5万円を限度としてお支払いします。
[注4]自動車または原動機付自転車の運転免許証については、国または都道府県に納付した再発給手数料を損害額とします。
保険金をお支払いできない主な場合:
次のような事由により生じた損害
・携行品の置き忘れ、紛失
・保険契約者、被保険者または保険金を受け取るべき者の故意または重大な過失
・被保険者による自動車などの酒気帯び運転、無資格運転中の事故
・戦争、革命などの事変
・放射線照射、放射能汚染
・没収、破壊など、携行品に対する国や公共団体の公権力の行使(火災消防・避難処置、空港などの安全確認検査での錠の破壊を除きます。)
・携行品の欠陥または自然の消耗
…など
[注]レンタル業者から借りた旅行用品または生活用品に損害が生じレンタル業者から損害賠償を請求された場合は、前記「個人賠償責任」で保険金をお支払いすることができます。
旅行中にもし革命が起きて、持ってきたパソコンが革命家に踏まれてしまっても、保険金はおりないようです。
そんなことはどうでもいいですが。
保険金について、気をつけたいことをいくつか列記します。
1.領収書など購入の証拠となる書類が必要
被害にあった携行品が、実際に自分が購入して所有していた証拠となる書類が必要です。それがない場合は保険金受取が難しいかもしれませんが、とりあえずチャレンジしてみるといいと思います。
2.携行品1つあたり10万円まで
パソコンやカメラなら1つ10万円を超えることもあるでしょう。しかし、どんなに高価で、かつ新品であろうとも、10万円までしか補償されません。
3.被害のあった携行品の減価償却後の価格で補償
例えばパソコンなら、減価償却期間は通常4年。被害の日から4年以上前に購入したものだったら、価値としてはほぼゼロに等しいということになり、保険金が受け取れない可能性もあります。(各物品の減価償却については国が定めた基準があります。ただしそれに沿って計算するかどうかは保険会社しだいです。)
なお、詳しい保険金請求の手続きについては、別記事にしましたので、以下をお読みください。
外国で盗難被害にあったときの保険金請求手続き方法!インターネットによるAIU海外旅行保険の事故報告オンライン24時間受付サービス
まとめ
ということで、私は今回被害にあったことで、
海外旅行の際には持ってきたものは盗まれないようにする、盗まれたら潔くあきらめて保険金請求をする、ということを身をもって学びました。
保険金請求に至るまでの4つのステップをおさらいしますと、以下のようになります。
- 現場の写真を撮る
- ホテルのフロントへ知らせる
- 警察へ届け出る(ポリス・リポート取得)
- 保険会社へ保険金請求
悲しいかな被害に遭ってしまわれた方は、
「盗難は 残念だけど しょうがない」と思って、
「怒るより 旅を楽しむ ほうがいい」というマントラでも唱えながら、
残りの旅路を倍くらい楽しんでください。
以上、「4ステップで解説! 海外ホテルで盗難にあった時の警察・保険会社対応」についてご紹介しました。
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